国産靴について

マドラス 内羽根プレーントゥ ビンテージ品 についてのお話

お久しぶりです。店頭や出品作業忙しくブログ更新が疎かになっておりました...月が変わり12月心機一転また気合いれて投稿させていただきます!ということで久々の記事は個人的にかなり一押しな商品のご紹介です。

マドラス内羽根プレーントゥビンテージサイズ7

マドラス 内羽根プレーントゥ ビンテージ サイズ7

マドラスといえばイタリア発祥(※現在は日本メーカーに商権を譲渡)ということもあって、アッパーにムラ染めやパティーヌ施し、つま先のノーズもやや長めに取られる靴を求めやすい価格帯で提供しているというのが一般的な見解かと思います。しかしながら今回の一足はそのイメージを拭い去るかのような驚くべき一足です。

マドラス内羽根プレーントゥビンテージノーズ

ノーズが短いトゥ周りはブリティッシュな印象もあります。ノーズが短いとボテっしそうですが、コバも薄めにかつ飾りもないのでスマートに見えます。革質は一見ガラス仕上げにみえますが、薄くとてもキメの細かいカーフです。正直ここまでの革は現行では一流どころのビスポークでしか見れないような極上の質です。

アッパーの切り返しには革の切り替えしにステッチを見せないよう隠す「レベルソ仕上げ」が施されています。ステッチが隠れることによって切り返しのラインが非常に綺麗でエレガントに見える手間のかかる仕上げですね。現在でも一部のマドラス商品にはこの仕上げが用いられています。

マドラス内羽根プレーントゥヒール

ヒールは現在の平均的な高さより1cm近く高く設定されています。ヴィンテージの英国ドレスシューズでも同様の仕様がよく見受けられます。どの時期を堺に現在の高さに落ち着いたのか気になるところです。

ソールは途中からシングルからダブルに切り替わるハーフミッドソール。有名所ではエドワードグリーンのドーバーが採用しています。ダブルソールの耐久面良さとダイレクト感の軽減をしつつシングルソールのエレガントさもある程度演出できる絶妙な塩梅の仕上げ方です。ドーバーがオンオフどちらでも行ける理由の一つにこの仕上げ方が影響しているかと思います。

 

※ #madras #vintage  高めのヒールにレベルソ仕上げ  時代に取り残された旧い靴というよりもやっと今、この靴に時代が追いついたという方が正しい気がします。  サイズ7表記  買取査定をご希望の方はこちらのインスタグラムでもお受けしております。管理画面右上のboxマークをタップして@lastyle.shoes 宛にダイレクトメッセージでご希望の商品ご送信ください。  #alden #johnlobb #JMweston #edwardgreen #paraboots #churchs #trickers #足元倶楽部 #足元くらぶ #断然革靴派 #オールデン #ジョンロブ #jmウエストン #エドワードグリーン #パラブーツ #チャーチ #トリッカーズ #カルミナ #マドラス #shoesaddict #shoestagram  #革靴買取専門店 #lastyleshoes

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ここまでの作り込み、品質を今の時代に作ろうと思うととてつもない金額になります。それを手軽に味わえるのがヴィンテージドレスシューズの魅力ですね。かといってこの靴は古臭さがなく寧ろ比較的最近ブランドをスタートした「レユッカス」を始め、ヒールがやや高めで少し華やかさのあるドレスシューズに非常に近い印象。時代に取り残された靴ではなく寧ろ時代がこの靴に追いついたという方がいいのではないか、なんて勝手に思っています。

こちらサイズ7表記で、24.5〜25cmやや甲高めの設定になります。店頭に展示している数ある靴の中でもこのヴィンテージマドラスは独特なオーラを放っています。サイズ合いそうな方いらっしゃいましたら是非ともご検討下さいませ。

国産靴について

大塚製靴 Otsuka+ M5 についてのお話

日本最古の洋靴メーカーである大塚製靴。大塚製靴のイメージは明治天皇から宮内庁御用達ということもあり硬派なイメージがあります。革靴好きの間ではそれこそオーセンティックなハイエンドライン「Otsuka M5」が有名でしょうか。しかしながら、近年は普段歩き回るビジネスマンをターゲットにした「Otsuka+」という履き心地とビジネスシーンでの華やかさを重きを置いたシリーズをリリースしており、時代を追って常に進化をしているメーカーでもあります。今回の一足は前述したオーセンティックな「Otsuka M5」と、履き心地と華やかさを求めた「Otsuka+」を融合した「Otsuka+ M5」をご紹介させて頂きたいと思います。(なんだか遊戯王みたいな言い回し)

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500W内振り足なり

まずはじめに木型について。「Otsuka+(以下プラス)」の十八番、足なりに沿った内振り設計を採用。履き下ろしから痛みを伴うリスクは低く一日中快適かつ、歩行をサポートしてくれるあおり歩行を体感できます。

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500W正面

正面はぱっと見普遍的な内羽根ストレートチップ。全体の印象は「Otsuka M5(以下M5)」に寄せてノーズを短めに設計されたようです。最近のクラシック回帰の流れを汲んでいますね。

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500W出し縫いピッチ

出し縫いのピッチはM5では3センチの中に約12針で縫われていますが、こちらは3センチの中に約16針とさらに細かいピッチ。「3センチの中に約12針」というのは大塚製靴さん公式から引用させていただいた一文ですが、なぜ「1センチで約4針」と言い表さないのかと疑問に思った方も多い筈。実はこれ日本古来の測量単位「寸」を「センチ」に換算した数値。つまり「1寸=約3センチ」。長らく日本で製靴されている職人さんの間では使用されていた故、伝統と誇りを暗示した言い回しといえます。このピッチ幅は機械縫いの限界ギリギリかと思います。オールソールする際は、ウェルトに空いた穴通りに縫い直していかなくてはいけないこと、かつウェルトの耐久性も低くなりがちな為、修理人泣かせではあります。ピッチ幅が狭いと無骨さはなくなりよりエレガントな表情になります。

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500W矢筈

コバは日本発祥とされる矢筈仕上げ。弓矢の矢羽根のような仕上がりです。技術もさながら、矢筈がけ用のコテ自体もきれいに加工調整されたものでないとこの仕上がりは出せません。

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500Wピッチドヒール

踵はテーパードがかったピッチドヒール。絞られたヒールカップを更に強調できますね。

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500Wフィドルバック

ソールは立体感を演出しウエストをより絞るよう見せるフィドルバック。名称の由来は「バイオリンの背中」という意味だそうですが、言われてみたば確かにバイオリンの背面ってそういう形していますね。余談ですが私、幼少の頃バイオリンを習ったことがあるのですが、周囲と比べあまりの進歩の無さに一瞬でやめさせられました^^;

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500Wパンチング

通常の内羽根ストレートチップですとステッチが入ってますが、よく見るとこちらはパンチングにしてちょっとした遊び心を出しています。遊び心はこんなところにも...

大塚製靴Otsuka+M5ストレートチップ500Wライニングパーフォレーション

なんとライニングの切り返しにしっかりとパーフォレーションが施されています。私もライニングに施された靴は初めて見ました。脱いでもこんなにお洒落って粋ですね。プラスでもこの施しあるのか確認できなかったので、プラスM5にて初の試みでしょうか。

このように細部にまで意図を持ち、こだわって作り上げらられた「Otsuka+ M5」。今回当店に未使用品が1点入荷いたしました。...と言いたい所でしたがなんとここまで執筆している最中に、SOLD OUTとなってしまいました。。

大塚製靴 Otsuka+ M5 ストレートチップ 500W サイズ25.5EEE

大塚製靴 Otsuka+ M5 ストレートチップ 500W サイズ25.5EEE (sold out)

出回ることが滅多にない一足ですので次回入荷できるかどうか怪しいですが、なんとか手に入れれるよう買い付けに精進致します。大塚製靴に関する記事はこちらもございます。お時間あればご一読下さいませ。

国産靴について

バーバリー 大塚製靴製についてのお話

かれこれ7年前まで日本最古の洋靴メーカーである大塚製靴はバーバリーとライセンス契約を結び生産を行っておりました。しかしながら、現在バーバリーは日本独自のライセンス展開商品はすべて廃止されております。記憶に新しいのは、三陽商会が若年層向けに展開していた「バーバリーブラックレーベル」、「バーバリーブルーレーベル」のライセンス終了ですね。現在は「ブラックレーベル・クレストブリッジ」「ブルーレーベル・クレストブリッジ」という名前に衣替えされて継続されています。大塚製靴に関しては1984年〜2012年までおよそ30年近くライセンス契約を結んでおりました。

バーバリーがライセンス契約を立て続けて終了したのは、本国の英国バーバリー社が高級感あるブランドイメージの低下を恐れ直営化を推し進めたからです。確かに他国のライセンス商品の安くて品質の悪い物はあったようです、がここは日本。なんとか手が出せる日本のランセンス品の方が、手の届かない英国製よりも縫製やパターンは飛びぬけていたなんて話も耳にします。靴も例外ではなく、当時大塚製靴で生産されていたライセンス品はとっても真面目に作られています。

バーバリー大塚製靴製インペリアルグレード

実際、靴においても大塚製靴生産のほうが現行の直営モデルと比べより足に合う木型も採用されていますし作り込みも丁寧です。無論こちらの方がより手間も技術もかかっています。当時これを4万円で販売されていてかつライセンス料を考えると(涙)、、ですね。

現在の直営モデルが全部よくないかといわれるとそれまた違う気がします。現在の直営モデルの靴はよりモダンな形で、よりユーモアのあるラインナップが多いことは確か。ですのでこれをよしするか否かは我々消費者が何に重きを置いてるかということ。単純に言えば好き好きです(笑)

話を戻しましょう。現在のところ、大塚製靴製かどうかの判別方法としてライニングに"BU(4ケタ数字) + (センチ表記)"の表記があれば大塚製靴製であると仮定しております。

バーバリー大塚製靴製インペリアルグレード判別

それかつソックシート、またはソールに「Imperial Grade」の明記もあれば大塚製靴とみて間違いないと思います。

バーバリー大塚製靴製インペリアルグレード未使用品判別ソックシート

バーバリー大塚製靴製についてはこれから中古でも見かけなくなっていくのは間違いでしょう。これから希少性がますます高まっていくと思われます。

現在そんなバーバリー大塚製靴製、最上級ラインに値する、「インペリアルグレード」が未使用品で当店にございます。

バーバリー 大塚製靴製 インペリアルグレード  未使用品 サイズ24EEE

バーバリー 大塚製靴製 インペリアルグレード  未使用品 サイズ24EEE

サイズ感が不安でしたら店頭にございますので、ご来店頂けると試着もできます。生産終了から7年経過した商品の未使用品をこのお値段で手に入れることができることはめったに無い機会です。是非ご検討下さいませ。

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