ジェイエムウエストンといえば「180 シグニチャーローファー 」「641 ゴルフ」「677 ハントダービー」などが代表としてよく取り上げられダービーどちらかと言うとカジュアルな革靴を得意としてる印象を受けます。しかし、今回ご紹介する376フルブローグを始めとするクラシックラインもまた妥協のない堅実な作り、そしてカジュアルラインとはまた違う美しさを備えています。
カジュアルラインとは違う美しさ、その大きな要因はこのドレスラインに用いられている「11ラスト」です。
ウエストンのラストには大きく分けて10、20、30、40番台とあります。10番台はドレスラインに用いるラストと位置づけされています。10番台の中でも代表とされるのが今回の11ラストです。これはウエストンの中でも最も細身のラストとされています。
代表作と靴本体で比較するのもいいですがシューツリーで比較するとその違いがよくわかります。代表的な180シグニチャーローファーや641ゴルフ等のカジュアルなラインによく合わせられる「041L」とドレスラインに用いられる「022M」で比較してみます。
焦げ茶色のツリーがカジュアル用
ナチュラル色のツリーがドレス用
こう見るとドレス用のツリーの方が明らかに甲の立ち上がりが低いです。ボールジョイント幅は少しだけ狭めで踵も絞られています。ノーズは少し長く取られています。
....実はこの比較した2つのツリーはサイズが異なっています。カジュアル用がサイズ6、ドレス用がサイズ7なんです。ということは実際のサイズ感もかなり変わっています。私はウエストン641ゴルフですと6Dジャストで羽閉じぎみになりますが、この310セミブローグは7Cでジャストで羽根はは10mmほど開きます。
のっぺら甲な私の足で羽根がこれだけ開くのですから相当な低さです。
この地を這うような立ち上がりがたまらないほど美しいですね。先がセミスクエア気味になってるのも影響しているかと思います。革も質のいいボックスカーフで、デリケートクリームのみで仕上げていますがここまでの艶感があります。
他に特徴的なのが、メダリオンのパンチングが大きめで迫力のあるでデザインであることです。近いものだとチャーチの靴がそれにあたります。
チャーチ チェットウィンド
ウエストン376
パンチングの間隔など細かい違いはありますが似ていますね。実はウエストン創業者が以前はチャーチにいた?なんて噂もありますが真相は謎のまま...そんなミステリアスな面もある一足でもあります。
ちなみにこちらの376フルブローグは既に廃盤品となっています。セミブローグの310も今年度末で生産を終了するとのことです。殆ど出回ってないのをみる限り、生産するに見合わなくなったのでしょうね。この流れを汲み取るに、やはりクラシックなラインはこれから縮小していくのでしょうか...寂しい限りです。一応稀に日本でもヒストリカルモデルオーダー会という期間限定の受注会で手に入れることは可能ですが、基本的にはフランス本国でのオーダーでしか入手できなくなっています。日本でのオーダー会ですとコミコミ16万近くするようです。
当店では376フルブローグを、前述の純正ツリーも付属してお安く販売しております。
ジェイエムウエストン 376 内羽根フルブローグ ディスコン(廃盤品) サイズ7C
サイズ感が不安でしたら店頭にございますので、ご来店頂けると試着もできます。
魅力たくさんの376フルブローグ、是非とも購入ご検討下さい。